加須市のペットビジネス開業「？相談室」

日本国内では、「動物の愛護及び管理に関する法律（動物愛護法）」に基づき、一定の動物に関する業務を行う場合は「動物取扱業者」として都道府県または市町村に登録する必要があります。

登録の条件

• 動物取扱責任者の配置
  • 資格要件を満たす責任者（例：一定の実務経験、獣医師資格、動物関連の専門学校卒業者）を置く必要があります。
• 施設の基準を満たすこと
  • 衛生管理や動物の飼養環境が適正であることが求められます。
• 登録申請と更新
  • 加須市で事業を開始するためには、埼玉県に業者登録を申請し、5年ごとに更新が必要です。

Q｜加須市で動物取扱業を始める場合、まずどこに相談すればよいですか？
A｜加須市は「加須保健所」が管轄しています。開業予定地が市内であれば、申請前に保健所に相談するのが安心です。

Q｜加須市は「うどんの町」と聞きますが、地域の飲食店街や住宅街でペットショップを開業しても問題ありませんか？
A｜用途地域の制限を受ける場合があります。特に住宅専用地域では事業利用が制限されるため、必ず都市計画課での確認が必要です。

Q｜農家の空き家を活用してペット関連事業を始めることはできますか？
A｜はい、農家住宅など既に宅地化されている空き家であれば利用できます。ただし、建物の用途変更や近隣環境への配慮は必要です。一方、農地そのものを利用する場合には農地転用許可が必要です。

Q｜市内のイベント（こいのぼり祭り等）で動物を伴う出店は可能でしょうか？
A｜動物を同伴する場合、展示業としての登録が必要です。短期間のイベントでも対象となるため注意してください。

Q｜加須市は高齢化が進んでいますが、高齢者向けに小動物の販売や譲渡を行うときに注意すべき点は？
A｜購入後の飼育継続が難しくなるケースもあるため、販売時には将来の飼育支援や引き取り条件を明確にすることが望まれます。

Q｜地域の動物愛護意識はどのような傾向がありますか？
A｜農業地域らしく、実用動物に親しみを持つ一方で、愛玩動物に対する関心も高まっています。地域の特徴を理解した啓発活動が好まれます。

Q｜小規模で家庭的なペットホテルを開業したいのですが、許可は必要ですか？
A｜はい。動物取扱業（保管業）に該当するため、規模に関わらず登録が必要です。

Q｜加須市内で複数の事業所を運営したい場合、登録はまとめてできますか？
A｜いいえ。事業所ごとに登録が必要です。個人で複数拠点を運営する場合も、それぞれで手続を行わなければなりません。

Q｜地域での信頼を得るために取り組むべきことはありますか？
A｜市内の小学校や地域イベントでの動物愛護啓発活動に参加するなど、地域との関わりを深めると好印象につながります。

Q｜将来的に後継者へ事業を引き継ぐことは可能ですか？
A｜はい。ただし個人経営の場合は名義を変更することはできませんので、後継者が新たに登録を受け直す必要があります。手続きの詳細やスムーズな承継については、よこやま行政書士事務所へご相談ください。

動物取扱業の登録が無事に完了すると、いよいよ事業スタート！──ですが、ここで終わりではありません。
登録後も、事業者として守るべき「義務」がいくつかあります。

今回は、登録後に必要な実務対応について、行政書士の視点からわかりやすくお伝えします。

◎ 1. 標識の掲示義務

登録証が交付されたら、事業所の見やすい場所に標識を掲示する義務があります。
この標識には、以下のような情報が記載されます。

• 登録番号
• 登録年月日
• 有効期間の末日
• 氏名または法人名
• 事業所の名称・所在地
• 動物取扱責任者の氏名
• 取扱業種（販売・保管・訓練など）

掲示場所は、来客が確認できる位置が原則です。
例えば、受付カウンターや玄関付近などが適しています。

◎ 2. 年次報告の提出義務

登録業者は、毎年1回、都道府県に事業の実績を報告する義務があります。
報告内容には、以下のような項目が含まれます。

• 取扱動物の種類・頭数
• 飼養・保管の状況
• 苦情・事故の有無
• 動物取扱責任者の変更の有無

提出期限は自治体によって異なりますが、埼玉県の場合は毎年4月1日〜5月30日までが提出期間です。

• • 対象業種：販売・貸出し・展示・譲受飼養のいずれかを営む第一種動物取扱業者
  • ※保管・訓練・競りあっせん業は対象外です。
  • 提出先：事業所を管轄する保健所（さいたま市・川越市・越谷市・川口市は各市の担当課）
  • 提出を怠った場合のリスク
    - 行政指導の対象になる可能性あり
    - 虚偽の届出や未提出が続くと、20万円以下の過料に処されることも

   

   

◎ 3. 登録の更新手続き

動物取扱業の登録には有効期間（5年間）があり、継続して事業を行う場合は更新申請が必要です。

更新手続きのポイント

• 有効期間満了の2ヶ月前から申請可能
• 更新時にも施設確認や責任者要件の再チェックが行われる
• 更新申請を忘れると、登録が失効し、再申請が必要になることも

更新申請には、初回登録と同様の書類が必要になるため、余裕を持った準備がカギです。

◎ その他の義務・注意点

• 動物取扱責任者研修の年1回受講（埼玉県では3,000円の手数料が必要）
• 事業内容や責任者に変更があった場合の届出義務
• 動物の健康・安全・福祉に関する法令遵守（動物愛護管理法など）

これらは、事業者としての信頼を守るための大切なルールです。

◎ よこやま行政書士事務所がお手伝いできること

登録後の義務は、事業が軌道に乗ってから忘れがちになる部分でもあります。
だからこそ、行政書士として私は──

• 年次報告や更新申請のスケジュール管理をサポート
• 書類作成・提出の代行
• 法令改正や研修情報の最新動向をお知らせ

あなたの事業が、長く、安心して続けられるように。
登録後も、しっかりと伴走します。

動物取扱業登録は「始まり」であり、「終わり」ではありません。
標識の掲示、年次報告、更新手続き──これらをきちんと守ることで、事業の信頼性が高まり、地域からも選ばれる存在になります。

以上、ここまでご紹介しましたように、ここ加須市で動物取扱業を行うには、法的な登録が必要であり、適正な管理や倫理的な運営が求められます。特に、動物福祉を意識しながら顧客対応やリスク管理を徹底することが、長く信頼されるビジネスのカギとなるでしょう。

ペットビジネスを検討されている場合の具体的な登録方法や施設基準については、よこやま行政書士事務所までお気軽に相談くださいませ。

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